えびねの群生地 |
エビネ(海老根)はラン科エビネ属の多年草。あるいはこれが属するラン科の1属。
日本の各地に、かなり少数にはなりましたが、現在も自生している、蘭のなかまで、その上品で優雅な花の良さが、人々の心をとらえました。
その花型や花色の変化が大きいことが特徴で、東南アジアなどにもカランセ属の多くの種類が自生しています。
以前は、自然のものが、ほとんどでしたが、近年では、日本各地で、人工交配が、盛んに行われるようになり、
自然界では発現しなかったようなすばらしい花も、作出されるようになるました。
かっては、かなり高価でしたが、今ではかなり、お求めやすい価格のものも多くなってきました。
しかし、今現在でも、人工交配の普及により、作出された素晴らしい品種には、かなりの高額な価格のつくものも、たくさんあります。
えびねは、日本が世界に誇れる最も魅力的な野生ランです。他の色々な植物と比較しても、これほどの園芸的可能性を秘めた野生植物は滅多にありません。
多くの人にこの素晴らしい「えびね」を、作る楽しみを味わっていただきたいと思います。
自然交雑種
エビネ類はもともと自然交雑種が多かった。エビネ、キエビネ、キリシマエビネ、ニオイエビネは相互に交配が可能である。
これらが混成している地区では純粋な個体を探す方が難しいほどである。
一方サルメンエビネは遺伝子的にやや遠縁のようで混成している地域が少ないため、
サルメン系の交雑種は自然界では稀である。
どのような血が混じっているか分かるように、親の組み合わせによってそれぞれ名前が付けられている。
代表的なものは以下のようなものがある。
タカネ : ジエビネとキエビネの自然雑種
ヒゴ : キエビネとキリシマエビネの自然雑種
ヒゼン : ジエビネとキリシマエビネの自然雑種
サツマ : ジエビネとキエビネとキリシマエビネの自然雑種
コウズ : ニオイエビネとジエビネの自然雑種
イシズチ : サルメンエビネとジエビネの自然雑種
実際にはどのような血が入っているか判断しにくい個体が多いので「サツマ系」「コウズ系」というように漠然と語られる事が多い。